ウィーン在住の若手ソプラノ歌手、小林沙羅が「花」をテーマにしたデビューアルバム「花のしらべ」(コロムビア)をリリースした。モーツァルトの「すみれ」や山田耕筰の「からたちの花」など内外の著名な歌曲はもちろんだが、自作「えがおの花」まで収めてしまう才女だ。
幼い頃よりピアノとクラシックバレエを習い、演劇塾で日本舞踊を学んでいた。東京芸術大学時代から日本語の歌に力をいれ、現代詩表現グループ「VOICE SPACE」に所属、詩人の谷川俊太郎、佐々木幹郎、歌手の小室等らと共演している。また曽祖父は「うみ」「おうま」などを作詞した林柳波(りゅうは)。こうした背景が現在の活動につながり、デビューアルバムを生んだ。
自作曲「えがおの花」収録
「中学時代、ギターを弾き、作詞作曲をして、友達とバンドを組んでいました。はじめはCDに自分の曲を入れようとは思ってもいませんでした。風邪をひいて歌えないとき、体の中にたまっていた思いがあったのでしょうか、曲と詩がいっぺんに出てきました。それが『えがおの花』。周囲からの勧めで今回のCDに入れることになりました」と話す。