サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会(6月12日~7月13日)の開幕まであと1カ月半。ブラジルでは試合会場の整備が追い込みを迎えているが、12会場のうち4会場がまだ完成していない。周辺の道路や空港の整備も遅れ、関係者は気をもむ毎日だ。さらに、国民の「W杯開催支持率」も開幕が迫るにつれて下がっており、昨年のコンフェデ杯開催時に起こった反対デモは今も続き、当局は暴徒化防止に必死になっている。
工事中にテスト試合
スタジアムがいまだに完成していないのは、サンパウロ、ポルトアレグレ、クリチバ、そして日本代表が6月24日(日本時間25日)にグループリーグ最終戦(コロンビア戦)を行うクイアバの4会場。このうち、開幕試合が行われるサンパウロのイタケロンスタジアムと、クリチバのバイシャダ・アリーナの工事の遅れが特に深刻で、完成は開幕直前になるとみられている。道路など周辺インフラの整備が間に合うのはもはや不可能な状態で、競技場だけでも完成させようと、工事中であるにもかかわらず観客を入れてテスト試合を行うなど、必死の並行準備が進められている。