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欧州とロシア、火星探査で巻き返し 成否担う「巨大な砂場」 (1/3ページ)

2014.4.2 11:12

2018年に打ち上げられる火星無人探査車の実験場「マーズヤード」を歩く欧州宇宙機関(ESA)の職員たち。火星に似せた赤茶けた土壌が広がるさまはまるで巨大な砂場だ…=2014年3月27日、英国・首都ロンドン郊外スティーブニッジ(AP)

2018年に打ち上げられる火星無人探査車の実験場「マーズヤード」を歩く欧州宇宙機関(ESA)の職員たち。火星に似せた赤茶けた土壌が広がるさまはまるで巨大な砂場だ…=2014年3月27日、英国・首都ロンドン郊外スティーブニッジ(AP)【拡大】

 欧州宇宙機関(ESA)とロシア連邦宇宙局が2016年から始める無人火星探査計画「エクソマーズ」の成否を担う探査車の実験場「マーズヤード」がロンドン郊外に完成し、4月1日までに報道陣に公開された。探査車は火星で生命の痕跡を探すため、地表で土壌サンプルなどを採取するが、その作業を完璧にこなせるよう、火星の地表を模したこの“巨大な砂場”で訓練を重ね、探査車の試作機の開発・性能向上も図る。ウクライナ情勢をめぐって亀裂が広がっている欧州とロシアだが、宇宙分野では連携を深めてきており、米国などに後れをとった火星探査でいよいよ巻き返しにかかる。

 総工費8600万円

 英BBC放送や米CNNテレビによると「マーズヤード」は欧州航空宇宙大手エアバス傘下のエアバス・ディフェンス・アンド・スペース社が建設した。

 広さはバスケットボールのコートほどで、米航空宇宙局(NASA)の火星探査車の探査結果をもとに、赤茶けた土壌にごつごつの岩を配置するなど火星の地表に似せた。施設内の色や明るさも火星に合わせた。使用した砂の量は300トン。総工費は約50万ポンド(約8600万円)だ。

「マーズヤード」での実験が不可欠

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