【Fashion Addict】
白いガチョウの羽根でできた花束が、クルクルと透明な箱庭の中で舞う。すぐそばの窓辺には、ブルーやパープルの“羽根”でできたシャンデリア状のモビール(動く彫刻)が、光を柔らかく散らしながら、ゆっくりと回転している。だが色鮮やかな“羽根”のほうは…よく見るとプリーツ素材の布! これは「ISSEY MIYAKE(イッセイ ミヤケ)」が得意とするプリーツで人工の羽根を作り、アーティスト小松宏誠(こうせい)さん(32)が制作したインスタレーション作品。イッセイ ミヤケの2014年春夏のテーマ「Wearing Light(ウェアリング ライト)」に合わせ、東京・銀座にあるイッセイ ミヤケのブランド複合店「ELTTOB TEP ISSEY MIYAKE/GINZA(エルトブ テップ イッセイ ミヤケ/ギンザ、以下エルトブ)」の店頭に登場している。
小松さんは鳥の進化や、存在の美しさをテーマに、ガチョウの真っ白な羽根を使って、詩的で美しい作品を生むアーティスト。一方、イッセイ ミヤケのデザイナー宮前義之さん(37)も自然界から着想源を得る一人。