【本の話をしよう】
ロリータファッション大好きの女子高校生が、偏差値48から東京大学に現役合格-。そんな女の子の奮闘をつづった『妄想娘、東大をめざす』が刊行された。東大大学院で学びながらファッション誌などにイラストやコラムなどを執筆する大石蘭さん(23)の自伝的コミックエッセーだ。
受験より大変だった
東京に出て、「かわいい」世界で活躍することが漠然とした夢。成績は中の上、帰宅部、彼氏なし。福岡の女子高生が一念発起、東大受験を決意する。予備校教師たちからの厳しい課題も、大好きなブランド「エミリーテンプルキュート」のお洋服を着てパワーをもらい、乗り越える。全ては“なりたい自分”になるために-。
タイトルにもある通り、キーワードは“妄想”。「空想でも瞑想でもなくて、『妄想』。未来に向いていて、なおかつ欲望に満ちている。私のエネルギーは妄想。妄想できないときは、『あ、今元気ないんだな』って思っちゃう(笑)。妄想って、希望がないとできませんから」