【Campus新聞】
日本最大の前方後円墳で、墓の面積としても世界最大とされる「仁徳天皇陵」がある大阪府堺市が、古墳という歴史遺産で街を活性化しようという取り組みを進めているという。関西大学社会学部の学生記者たちが、古代と現代をつなぐ古墳とともに歩む堺を取材した。
□今週のリポーター 関西大学 有志学生記者
大阪府の中南部に位置する堺市は、人口およそ84万人の政令指定都市だ。全国的には工業都市として知られているが、古い歴史を持つ街でもある。中世には海外との交易で栄え、古代には「仁徳天皇陵」を含む「百舌鳥・古市古墳群」が作られた。1500年の時を超え、いまなお人々とともにある古墳に注目した。
当たり前の存在「再認識」
実は近畿2府4県のなかで大阪府にだけ世界遺産がない。そこで候補に挙がったのが、堺市、藤井寺市、羽曳野市(はびきのし)にまたがる「百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群」だ。2010年にユネスコ世界遺産暫定一覧表に記載され、現在は推薦待ちという状況だ。