「進んでやりたいって思える好きなことをずっとやっているからですね。やだなあ、って思いながらやってても、人間は元気が出ないですよ」
いつもはつらつとしている秘訣を聞くと、黒柳徹子はこう返してきた。
今ではトーク番組「徹子の部屋」司会者としての印象が強いが、黒柳は文学座研究所や米ニューヨークの演劇スタジオでも学んだ女優。1989年から年1本程度のペースで続ける舞台「海外コメディ・シリーズ」は、「喜劇が好き」という黒柳のライフワークの一つだ。シリーズ25周年となる今年は、3月8日からEXシアター六本木(東京)で上演する、英劇作家ロナルド・ハーウッドの傑作戯曲「想い出のカルテット~もう一度唄わせて~」で舞台に立つ。
楽しみを見つける
黒柳が演じるのは、「人の迷惑を考えないし、集団生活にも不慣れ。上から目線でものを言うけれど、悪い人じゃない、かわいい人」と、往年の大スターを絵に描いたようなオペラ歌手、ジーンだ。