チリの人気女優、パウリーナ・ガルシア(53)は、ヒューマンドラマ「グロリアの青春」(セバスティアン・レリオ監督)で、ヌードも辞さない体当たりの演技を見せ、中年女性が第二の人生をいかに生きるべきかを提示してみせた。男性を頼らず、恋も、遊びも、仕事も前向きに捉え、力強く生きていく主人公、グロリアの人物像については、「チリにも似たような境遇の女性はたくさんいますよ。ただ、映画はこれまで彼女たちの生き方を真正面からあまり取りあげてこなかったので、『私もそうだわ』と作品への反響が大きかったようです」と紹介。自分も作中でバンジージャンプ、対人型の屋外射撃ゲーム、中年独身者が集うダンスホールでの逢瀬-といった非日常的な体験を積極的に重ねたガルシアは、「皆さんが映画でご覧になったことは、私が長い人生で経験したことがないことばかりだったわ」と楽しそうに振り返った。
キャリアウーマンとして長年、身を粉にして働いてきたグロリアは58歳。すでに2人の子供は独立し、夫との離婚後は1人暮らしを楽しんでいた。そんなある日、中年の独身者が集うダンスホールで元海軍将校で年上の実業家、ロドルフォ(セルヒオ・エルナンデス)と出会い、恋に落ちる。