「18年にわたり、彼の代わりに曲を書き続けた」。佐村河内(さむらごうち)守さん(50)の楽曲が別人の作品だった問題で、実際に曲を作っていた桐朋(とうほう)学園大非常勤講師の新垣(にいがき)隆さん(43)が2月6日、衝撃の告白記者会見を行った。新垣さんは「著作権は放棄します」と話した半面、実際に作曲したのは自分だという主張もしているため、佐村河内さん名義の曲の扱いが今後どうなるのか不透明な部分が残る。混乱は続きそうだ。
「経験ないので…」
(2月)2日夜、「ヴァイオリンのためのソナチネ」の楽譜発売を間近に控えた音楽出版社「東京ハッスルコピー」の担当者が、携帯電話のメールに気付いた。この曲が、自分が作ったのではないことを告げる佐村河内さんからのメールだった。
「メロディーだけでも作ってないのか」。問いかけても、否定する返信が直ちに返ってきた。「最低でもそれぐらいやってくれればと思ったが、もろくも崩れてしまった。寝耳に水だった」
翌朝、楽譜の発売中止を決定。「会社の信用に関わり、何らかの法的措置は取らないとならないだろう」と憤る。