その家族、父の正治さん(58)と母の晶子さん(56)は、ローザンヌからはるか遠く離れた長野の自宅で息子の雄姿をインターネットの中継で見届けた。
二山さんは3人の姉がいる4人きょうだいの末っ子。長女の小林玲子さん(28)は、大会初日に無料通信アプリLINE(ライン)で二山さんから「他の選手は自分より足が長く、背も高い」と弱気のメッセージが届いたことを明かし、姉たちで「自分の踊りを楽しんで」と励ましたという。
「完璧な演技」と感激するのは、二山さんが通う白鳥バレエ学園(本部・長野市)の講師、塚田まゆりさん。二山さんがバレエを本格的に始めたのは小学6年で、「黙々と努力する子だった」と振り返る。この半年間は連日深夜2時ごろまで特訓。練習場のソファで寝ることもあったといい、「これからもみんなが感動する踊りをしてほしい」と期待を込めた。
在学する松本第一高校(松本市)の同級生の女子生徒(16)は「二山さんはムードメーカー。普段とのギャップに驚いたけど、格好良かった」と声を弾ませた。体育の授業を受け持つ田中実佳教諭は「のんびり屋さんと思っていたが、演技には圧倒された」と話した。(SANKEI EXPRESS)