サイトマップ RSS

汚い人なんかいないと伝えたい 「舞台」作家 西加奈子さん (2/4ページ)

2014.2.2 15:40

作家の西加奈子さん。自分を見つめるもう1人の自分。本作の執筆を通じ、「見られているではなく、見守ってくれているのかも」と意識が変わったという=2014年1月20日、東京都文京区(伴龍二撮影)

作家の西加奈子さん。自分を見つめるもう1人の自分。本作の執筆を通じ、「見られているではなく、見守ってくれているのかも」と意識が変わったという=2014年1月20日、東京都文京区(伴龍二撮影)【拡大】

  • 「舞台」(西加奈子著/講談社、1475円、提供写真)

 主人公は29歳の青年、葉太。初めての一人旅、初めての海外旅行にガイドブックを丸暗記して臨んだが、滞在初日にしてかばんを奪われる。犯人を追いかければいいものを、周りの目を気にし、何気なさを装ってただ笑うだけ。領事館にも「初日で盗難(笑)」と言われるのをおそれてなかなか行くことができない。こうして、羞恥心でがんじがらめになった葉太のニューヨークでのサバイバル生活が始まる-。

 葉太というキャラクターが誕生したきっかけには、あるメッセージがあった。「今までの私の作品には、どちらかというと自意識からうんと遠い、天真爛漫なタイプの登場人物が多かった。読者の方からも『ありのままの自分でいいんだと励まされました』というお手紙をもらうことがある。すごくうれしいんだけれど、人間って天真爛漫な人ばかりではない。逆にそういう人を見ると『私ってなんて汚いんだろう』って思ってしまうこともある。葉太という人を描くことで、『汚い人なんかいないよ』と、自分にも、読者にも伝えたかった」

存在自体が恥ずかしい

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!

ページ先頭へ