今年は午(うま)年。3回目の年女である。自分のえとだからか、一番好きな動物は子供のころから馬。そんな私に、以前から取材してみたかった乗馬の世界をのぞくチャンスが巡ってきた。
森の中で馬に乗ることができるホーストレッキングを取材するため、全国有数の乗馬施設をもつ「三木ホースランドパーク」(兵庫県三木市)を訪れたのは昨年末。山間部の三木市はこの日、かなり冷え込み、晴れ間が広がったかと思うと、視界不良になるほど雪が降る、といった天候だった。吐く息を白くしながら、トレッキングの一行を待つ。木立の間を縫って、遠くから馬のひづめの音が聞こえてきたときは、日常では感じたことのない幻想的な気分になった。
写真を撮らなければならなかったので、乗馬はできなかったが、トレッキングが終わった馬を触らせてもらった。じっと動かず鼻面をなでさせてくれる馬の目は優しい。そして、ふかふかで温かい。なんとも心が和んだ。
乗馬は、気分転換になるだけではなく、有酸素運動であり、馬に乗ってバランスを取ることで体幹が鍛えられ、健康づくりに一役買うという。それだけではなく馬は、触れ合うことで人の心を癒やす、アニマルセラピーにも使われる動物なのだ。