「誰もが聞いたことがあるような曲に、歌詞をつけ物語に組み合わせているのが特徴。俳優になりたくてこの世界に入ったので、オペラ歌手ではない私は自分に引き寄せるように歌っています。ロックと同様、オペラは人生の実寸より大きな表現を教えてくれた。ただ、マスクをつけて歌うのは大変なんですよ」と話す。
人間らしい登場人物
物語の舞台は、「幽霊が住んでいる」と噂されているパリのオペラ座。新支配人が着任するが、幽霊には無頓着。そんな中、公演中に事故が起きる。主演に抜擢されたクリスティーヌは、“謎の男”との不思議な体験を語り…。
「舞台美術も19世紀の雰囲気を醸し出していて美しい。シンプルでいて、ドラマ性を大事にした脚本。ちりばめられたユーモアも魅力です」
オペラの楽曲で小説が原作というと、重苦しいイメージだが、脇役の支配人、プリマドンナのカルロッタなど登場人物もユニークで個性豊かだ。