【牧野直子の健康ごはん】
今年も残すところあと1カ月。公私ともに忙しく、疲れもたまりがちではありませんか? 疲労回復、というと栄養素ではエネルギーの代謝に関わるビタミンB1(豚肉やレバー、うなぎ、ブリなどに豊富)やクエン酸(酢、柑橘類などに含まれる)が挙げられます。ビタミンB1は、体を動かしたり、脳を働かせるエネルギーになる炭水化物の代謝に必要です。クエン酸はその代謝がスムーズに行われるようサポートします。
さらに、最近では大阪市立大学の研究を皮切りに、鶏むね肉やカツオ、マグロなどに含まれる「イミダゾールジペプチド」という成分に疲労回復効果があることがわかってきました。疲労の一因は体内で増える活性酸素によるもので、イミダゾールジペプチドにはこの活性酸素を減らす働きがある、というわけです。研究結果では、イミダゾールジペプチドを200~400ミリグラムを毎日摂取するのが理想とされています。これを効率よく取れる食材が鶏むね肉で100グラム(約1/2枚)に約200ミリグラムのイミダゾールジペプチドが含まれているとのこと。