政界引退後初めて応じた記者会見で、原発ゼロを強調する小泉純一郎元首相=11月12日午後、東京都千代田区内幸町(小野淳一撮影)【拡大】
小泉純一郎元首相(71)は11月12日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見し、原発について「首相が(原発ゼロを)言えば反対派は反対できない。首相の判断力、洞察力の問題だ。かじを切ってもらいたい」と話し、安倍晋三首相(59)に対し、在任中に原発ゼロを政治決断するよう促した。小泉氏が記者会見に応じたのは、2009年の政界引退後初めて。
「原発ゼロ」を即時に行う理由について、小泉氏は「原発を再稼働すれば核のゴミが増える。最終処分場がみつからないのなら、すぐゼロにした方がよい」と述べた。原発をゼロにする時期については「すぐゼロにした方がよい」と述べ、即時ゼロを求めた。
小泉氏は原発ゼロ政策の実現性についても「野党はみな賛成で反対は自民党だけだ。ただ、自民党議員で賛否を聞かれれば、半々だろう」と述べ、与野党で支持は得られるとの見通しを示した。