映画美術を通して、作品の魅力に迫る「種田陽平による三谷幸喜映画の世界観展」が東京・上野の森美術館で開催されている。日本のみならず、活躍の場を世界に広げる美術監督の種田陽平氏(53)が手がけた「THE有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」「ステキな金縛り」から、11月9日公開の最新作「清須会議」までの三谷幸喜監督作品で使われたセットの資料や装飾、小道具の数々を間近で見ることができる。
4本の作品で「リアル」と「おとぎ話」を共存させ、三谷映画の世界観を表現してきた種田氏は、今月(10月)11日に行われた開会式で「建て込み風景から完成まで全部をわかるように見せています。手作りのセットを体感してもらい、映画の美術の役割、良さを確認してもらいたい」とあいさつ。メガホンをとった全6作のうち、4作でタッグを組んだ種田氏に対し、三谷監督は「種田さんは映画の先生。全てを教えていただきたいし盗みたい」と信頼を口にした。