ベルギーの首都ブリュッセルの中心部で、積み上げられたタイヤに火を付けたのはなんと現役の消防士たち。国会で来年の予算における賃上げ要求が認められなかったことなどから、労働条件全般の改善を訴えて10月7日、国会議事堂近くの道路を封鎖して派手で危険な抗議活動を繰り広げた。
それにしてもやることが大胆すぎる。消火活動を行う立場にあるのに、この日はあろうことか放火活動で抗議。あたりには黒い煙とタイヤの燃える独特のにおいが立ちこめた。
日本でも面白いことをしようと寝ている部下の服にライターで火を付けたり、自転車の荷台に火を付けるなど放火に走る消防士はいたが、抗議とはいえ組織的に火を付けるケースは見たことがない。
ブリュッセルの消防士たちの抗議活動はさらにエスカレート。消防車などを使って警官隊に泡や水を浴びせかけ、警官隊は泡まみれやびしょ濡れになりながら警戒にあたった。普段は協力して火事現場の鎮静にあたっている警察官もやるかたなしといった様子だった。
≪放火、大噴射… 危険な抗議≫
ブリュッセルでは5月半ば、ブリュッセル国際空港で荷物の仕分けや搬送を請け負う会社のスタッフらによるストライキが長期化。