永井代表は、ラジカセを中心とした家電収集家として著名な松崎順一さんと協力し、展示・販売を通して現代にマッチしたラジカセのあり方を提案している。例えば、店内のBGM。流し方はなかなか手が込んでいた。
「ラジカセにカセットテープを入れて音楽を再生するのではなく、iPadに入れておいた音楽をFMの電波で飛ばし、店内のラジカセ5台にキャッチさせています。店のレイアウトという観点からも、ラジカセは見栄えがいいんですよね。松崎さんの考えをまとめた著作も取りそろえています」
個性的なアイテムを
出発点は「人が交流する場所を作ろう」ということだった。幅広い層の人々が出会い、考えがミックスすることによりなされる、何か新しいものの創造-。永井代表はそこに面白さを見いだした。個性的なアイテムをそろえ、店を訪れる人々の心にクリエーティブな気持ちをかき立てる空間作りを目指した結果、ショップ、カフェ、イベントスペースが有機的に結びついた現在の形態が出来上がった。目と鼻の先は“人種のるつぼ”ともいわれる竹下通りというロケーションも、多様な人々を集めることに奏功するであろうと踏んでいた。