「彼らは気分が落ち込んだときにFBを使っていたわけではなかった。FBを使ったことで気分が落ち込んだのです」。論文の共同執筆者であるミシガン大学の社会心理学者、イーサン・クロス氏は、研究結果として、こう明言している。今回の研究に携わった研究者の一人、オスカー・イバラ氏はABCニュースに「FBは人々の生活において、非常に偏った解釈を与えるサイトであることを覚えておくことが大切だ」との厳しい見方を示した。
連帯感が生む孤立感
また、FBではユーザー同士の連帯感が強いことが、逆に孤立感を深めることにつながりやすいとの分析もある。英国心理学会員でインターネット心理学者のグラハム・ジョーンズ氏はBBC放送に「社会的な孤立よりも強い孤立を感じることが多いとの研究がいくつも出ている。社会全体としてFBをうまくつかいこなす術を学び切れてないということだ」と指摘した。
魅力的なコミュニケーションツールとして、多くの人の日常生活に定着したFB。だが、ツールはあくまでひとが使いこなすもので、ひとが振り回されてはなるまい。(SANKEI EXPRESS)