ハリウッドを代表するスター俳優、ジョニー・デップさん(50)が、米先住民族スー族が米連邦政府軍に虐殺された地で先住民啓蒙運動の聖地としても知られる「ウーンデットニー」(サウスダコタ州)の一部を購入する意思を示し、波紋を呼んでいる。
自身が先住民族の血を引くデップさんは「土地を購入してスー族に返還するのが目的」と話しているが、先住民の間からは「映画の興行のテコ入れが目的ではないのか。奪われた土地を金で奪還しても誇りは取り戻せない」といった声も上がり、真意をはかりかねている。
権利拡大闘争の象徴
デップさんはウーンデットニーの購入宣言を、英国の日曜紙「メール・オン・サンデー」によるインタビューの中で行った。ウーンデットニーは米中北部サウスダコタ州のシャノン郡にある地域(2.8平方キロ)で、約300人のスー族が定住しているパインリッジ居留地内に位置する。