【サウンドボックス】
若手演奏家の「今」を聴く「プロジェクト3×3」に、フランスの若手ピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サールが出演、東京・紀尾井町の紀尾井ホールでリサイタルを行った。
子供の頃から日本製愛用
前半はラヴェルの「鏡」、ドビュッシー「前奏曲集」より、などのお国もの、後半は、プロコフィエフ「ロミオとジュリエット」からの10の小品というプログラム。ヴィルトゥオジティー(技巧)が際立つプロコフィエフもよかったが、輝かしいだけでなく、温かみのある音色で演奏された印象派のラベルとドビュッシーの作品が、彼女の個性を表していた。
「練習するときは音を探すことを意識します。音は永遠に探していくものです。音は楽譜の中に書いてありますが、エモーションを探さなければなりません。音によってエモーションを伝えなければいけないからです」とドゥ・ラ・サールは語る。