ヘルスケア

軽症、中等症… コロナ重症度、一般と専門家で認識にズレ

 新型コロナウイルス感染症をめぐる「軽症」「中等症」「重症」という言葉や区分には、一般の人と専門家らの間に認識のずれがある。これがコロナへの警戒感を薄め、ワクチンの接種控えや感染予防行動を甘くしている可能性がある。

 医療関係者に向けた国の手引では重症度を「軽症」「中等症I」「中等症II」「重症」に分類。軽症は呼吸器症状がないか、せきだけで肺炎はない状態。中等症Iは呼吸困難や肺炎はあるが、肺から十分に酸素を取り込めない呼吸不全には陥っておらず、中等症IIは呼吸不全があり、酸素投与が必要なほど悪化した状態を指す。重症は人工呼吸器が必要か、集中治療室(ICU)に入室する状態だ。

 ただ、軽症でも容体が急変する可能性があるほか、「中等症」はイメージ以上に症状は重い。一般の受け止め方と医師らの認識には違いがあり、こうしたずれをイラスト化したツイートが話題だ。投稿したのは米国で内科医として活動している安川康介さんだ。

 安川さんは「軽症や中等症といってもピンとこない方もいる」と動機を投稿。たとえば「中等症」について、一部の人は「息苦しさが出そう」と理解しているが、医師にとっては「肺炎が広がっている 多くの人にとって人生で一番苦しい」ような状態と解説。「重症」は一部の人にとっては「入院は必要だろう」というイメージだが、医師にとっては「助からないかもしれない」状況だと説明している。

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