大阪府は12日、新たに105人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。入院中の重症者は2人判明し、計48人。死者の報告はなかった。吉村洋文知事は同日、若年層を中心に感染が広がり、インド由来の変異株「デルタ株」への置き換わりが進んでいるとして「第5波の入り口に立っている」との認識を示し、警戒を呼びかけた。
6月21日の緊急事態宣言解除後、月曜日に新規感染者が100人を超えるのは初めて。今月12日までの直近7日間の新規感染者数は1027人で、前週比で約1・4倍に増えている。
再拡大の兆候が表れやすい20~30代の新規感染者数をみると、直近7日間の1日平均が12日まで8日連続で増加。5日は43・86人だったが、12日には約1・6倍の70人まで増えた。40~50代は同日、前週比約1・3倍の41・71人だったが、60代以上は前週比約0・8倍の13・57人だった。
府のスクリーニング検査でデルタ株に感染した疑いがあると判定されたのは、12日判明の5人を加え、計139人。5日の95人の約1・5倍になった。
昨年は7月下旬から感染が急拡大したが、今年は同じ時期に東京五輪が開催予定で人出の増加が予想される。吉村氏は「感染拡大の速度を抑えていくことが重要であり、集中して警戒しなければならない期間だ。一人一人の感染対策の徹底をお願いしたい」と府民に訴えた。