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蒜山高原にSDGsを体感する観光拠点 隈研吾氏の“再生可能”なパビリオンも

 社会や地球環境の持続可能な発展を意味する「サステナビリティ」の価値を体感できる観光拠点「GREENable HIRUZEN」(グリーナブル ヒルゼン)が15日、岡山県真庭市の蒜山(ひるぜん)高原にオープンする。建築家・隈研吾氏が真庭市産の「CLT(直交集成板)」と呼ばれる建材を使ってデザインしたパビリオンが東京から移築されるほか、蒜山の観光情報とサステナブルな暮らしを提案するビジターセンター、自然や文化資源を生かした体験メニューを提供するサイクリングセンターなども設ける。

 真庭市は製材端材や林地残材を木質バイオマス発電所の燃料として活用するなど、廃棄処分されていた資源を生かして経済を循環させる「回る経済」の実現に取り組んでいる。優れたSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを提案する地方自治体として「SDGs未来都市」にも選定されている。

 地域の取り組みをさらに発展させるため、同市は阪急阪神百貨店とともに自然や緑を意味する「GREEN」と、持続可能を意味する「Sustainable(サステナブル)」を掛け合わせたコミュニティ・ブランド「GREENable」(グリーナブル)を立ち上げた。

 グリーナブルヒルゼンを象徴する建築物となるパビリオン「風の葉」の前身は、真庭市産のCLTを使用して2019年11月東京・晴海に建設、展示されていた「CLT PARK HARUMI」。CLTの特性と、木材の文化・情報を発信する役割を終え、蒜山高原に移築、新たなシンボルとして生まれ変わることになった。

 解体して再生できる素材・構造システムを、産地への“里帰り”というストーリーをもって展示することで、都市と農山村のつながりを表現するほか、単なる再利用ではなく元の製品よりも価値の高いモノを生み出す「アップサイクル」の実例と位置付けている。

SankeiBiz編集部
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