6月下旬~7月上旬は、夏のボーナスの支給時期です。今年はコロナ禍の影響で支給額が減る傾向にあります。ボーナスは勤務先の業績に左右される部分が大きく、金額が保証されていないので、先行きが不透明な今は、あまり頼らずに生活を組み立てたいところです。支給されたら半分以上を貯蓄に回し、一定額を半年分の特別支出に備えてプールし、残りを自分や家族のために使うというのが理想的な配分なのではないでしょうか。しかし、現実にはすでにボーナスの大半の行き先が決まっているという人も多いでしょう。
まず、家電や家具、洋服などのボーナス払い、住宅ローンのボーナス払いがある人は、それを払います。これからはボーナス払いに頼らないように買い物をすると、その分貯蓄を増やせます。住宅ローンも余裕があれば、ボーナス払いの分を毎月の返済額に振り分けて払うように組み替えましょう。
カードローンやキャッシングで借金をしている人は、ボーナスで返済してこれ以上使わないようにしましょう。毎月返済していくより金利の負担を減らせます。
ボーナスで毎月の赤字の補填(ほてん)をする人も多いと思います。基本的には毎月の収入の範囲に支出を抑えて、赤字を出さないように暮らしていけば、ボーナスを減らさずにすみます。
今月使ったクレジットカードの料金を来月の給料で払うなど、毎月の収支が自転車操業状態になっている場合は、1回ボーナスで調整して、今月使ったクレジットカードの料金は今月の給料から取り置くようにして、タイムラグが発生しないように管理しましょう。
貯蓄をする場合は、ボーナスを機にiDeCoや、つみたてNISAを始めてはどうでしょう。税制優遇が受けられる制度なので、より有利にためられます。
ボーナスは家計を立て直すチャンスです。一年の半ばのこの時期に、前向きになれるようなボーナスの使い方を考えましょう。(マネーライター 生島典子)