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3度目の緊急事態宣言、初の平日 遠隔要請も変わらぬ混雑

 新型コロナウイルス対応の改正特別措置法に基づく3度目の緊急事態宣言が発令された東京、京都、大阪、兵庫の4都府県は26日、期間中初めての平日を迎えた。政府は、テレワークやオンライン授業を企業や大学に要請しているが、大阪市内の朝の主要駅周辺では普段とあまり変わらない通勤ラッシュが見られた。

 大阪市北区のJR大阪駅周辺。「どうしても出社しないといけない日なので」。大阪府吹田市の女性会社員(36)は慌てた様子で話す。女性によると、電車内はいつもの月曜日より利用客が減っていた。ただ「昨春の宣言時と比べ、(今回の宣言は)あまり響かないのも事実。宣言の効果が出ればいいが」と話した。

 勤務先に向かう兵庫県尼崎市の50代の男性会社役員は「企業も苦境に立っている」と指摘。「テレワークの徹底など、要請に応じた事業者には協力金を出したりする何らかの動機づけが必要なのでは。お願いだけではどうしようもない」と述べた。

 サービス業の会社に勤める大阪府松原市の女性会社員(56)は通勤途中の大阪・ミナミで取材に応じ、「3度目になっても最初の宣言の時ほどのインパクトは正直感じない」とため息をついた。通勤に使う地下鉄も宣言前とは大きく変わらない混雑ぶりだったという。

 大阪市中央区のビル管理会社へ向かう同府河内長野市の男性会社員(58)はテレワークができない職種。ただ、一部で時短勤務を導入するなどの影響が出ているという。駅周辺の人の往来はあまり変わらないと感じており、「国はテレワークを、というが実際難しい。3度目の宣言で疲労感はあるが仕方ない」とこぼした。

 宣言期間は大型連休を挟んだ5月11日まで。

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