ヘルスケア

南ア変異株に効果限定的か アストラゼネカのワクチンで英報道

 【ロンドン=板東和正】英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は8日までに、オックスフォード大と英製薬大手アストラゼネカが共同開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、南アフリカの変異株に感染した軽症者への効果は限定的だったと報じた。同大などが約2千人を対象にワクチンの効果を分析した研究で判明した。

 アストラゼネカはロイター通信に「重症者や入院患者への効果は確認できていない」と説明した。英BBC放送によると、南アは7日、研究の結果を受け、アストラゼネカ製のワクチン接種を一時見合わせることを決めた。南アは同ワクチンを100万回分調達しており、今週から接種を開始する予定だった。オックスフォード大の担当者は、南アの変異株に対応できるワクチンを今年秋までに準備したい考えを示している。

 一方、感染力が強いとされる変異株をめぐっては、感染した場合の死亡率が高くなる恐れも指摘されている。英政府は1月22日、60代の1千人が感染した場合の死者数について、従来型を10人とすると、英国で確認された変異株では13人か14人になる可能性があると発表した。

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