お薬手帳を持参すると、調剤薬局での支払いが安くなることはご存じの方も多いでしょう。平成28年度の診療報酬改定によって、お薬手帳を持参すると3割負担の人で40~50円程度、1割負担の方で10~20円程度、自己負担が軽減されます。これは薬剤服用歴管理指導料が、お薬手帳を持参した人には割り引かれる設定になっているからです。
年を重ねると、受診する病院や診療科の数が増えて手帳が数カ月でいっぱいになり、手元に何冊もたまってしまう方もいるでしょう。また、調剤薬局に着いてから、お薬手帳を忘れて困った経験を持つ方も多いはずです。私もお薬手帳を忘れたまま、調剤薬局に行ったことが何度もありました。お薬手帳に貼るため、処方薬の情報が書かれた紙をもらってしのぐこともありましたが、数カ月前からお薬手帳のアプリを使うようになって、持参し忘れることもなくなり、とても便利に感じています。
お薬手帳をスマートフォンにダウンロードするには、iPhoneの場合は「App Store」で、アンドロイドの場合は「Google Play」で「お薬手帳」と検索してみてください。お薬手帳は何種類もありますので、2~3種類ダウンロードして、使い勝手を比較したうえで、自分が使いやすいアプリを残すのもおすすめです。
私が使っているお薬手帳のアプリの場合、調剤薬局で受け取ったQRコード付きの薬剤情報を読み込むと、処方された薬剤の情報のほか、処方日、処方量、受診した病院名、調剤薬局名などもアプリに記録されます。服薬スケジュールを登録しておくと、カレンダーにお薬マークが表示され、日々の服用記録の管理ができます。
個人的に便利だと感じているのは、処方箋の送信機能。病院で受け取った処方箋をカメラ機能で写真に撮り、アプリで送信。自分の都合のよいときに調剤薬局に取りに行けます。ただし処方箋の有効期限は4日間なので、4日以内に調剤薬局に行くように気をつけています。(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)