節約家計簿

緊急時の奨学金や給付金、「学生支援緊急給付金」を活用

 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、家計が急変したご家庭も少なくないはず。大学生や大学院生などを持つご家庭で、学費を捻出するのが難しくなった場合は、日本学生支援機構の「緊急特別無利子貸与型奨学金」や、「学びの継続のための『学生支援緊急給付金』」などの活用を検討したいところです。

 緊急特別無利子貸与型奨学金は、新型コロナが原因で収入が激減した学生を対象に、日本学生支援機構の第二種奨学金制度の貸し付けをおこなう仕組みです。第二種奨学金は有利子タイプですが、緊急時の対応として、国が利子相当額を補(ほ)填(てん)してくれるため、実質無利子で借りられます。

 学生支援緊急給付金は、自宅から自立した生活を送っており、多額の仕送りは期待できないうえ、アルバイト先が休業して収入が50%以上減るなど、いくつかの条件をクリアした学生が申請できる制度です。対象となる通学先は、大学、大学院、短大、高等専門学校、専門学校。学生側が通学先に申請し、学校側が条件を満たしていると判断すると、住民税非課税家庭は20万円、それ以外では10万円が給付されます。給付金を返済する必要はありません。なお、自宅通学であっても、支援が必要と判断されれば、給付が受けられるケースもあります。

 民間企業の奨学金制度もあります。東京海上日動あんしん生命保険では、「遺児への教育・養育支援」として、病気などで保護者を亡くした学生に対し、返済の必要がない給付型の奨学金制度を運営しています。奨学金に応募する際、同社の保険に加入しているか否かは問われませんが、所得制限があります。

 申し込みは今月1日から始まっており、申請できるのは、主に来春、大学などに進学する現在の高校3年生です。給付額は年間30万円で、在学中は継続して給付を受けられます。

(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)

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