ヘルスケア

抗体検査、来月から1万人規模で実施 感染の広がりを調査

 加藤勝信厚生労働相は15日午前の記者会見で、新型コロナウイルスの感染の有無を調べる「抗体検査」について、来月から複数の自治体の住民1万人規模を対象に実施すると発表した。

 複数の検査キットについて信頼できる精度で抗体を検出できるかどうか調べたところ、陽性率は東京都の500検体で最大3件(0・6%)、東北6県の500検体では最大2件(0・4%)だったことも明らかにした。

 ただ、昨年1~3月の検体からも500検体中、最大2件(0・4%)に陽性反応が出た。この時期は新型コロナウイルスが発生していないため、感染していないのに陽性反応が出る「偽陽性」だったとみられる。厚労省は大規模調査と並行して、引き続き検査キットの性能を調べる。

 抗体検査では、感染した後に免疫が備わっているかどうかが分かる。鼻や喉の粘膜から検体を採取してウイルスの有無を調べるPCR検査よりも簡単で、短時間で結果が出る。一方で、体内で抗体ができるまで時間がかかるため、感染を診断するのには適さず、地域での感染の広がりを調べる使い方を想定している。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus