文化庁の有識者検討会は16日、漫画などの海賊版サイト対策に関する報告書をまとめた。全ての著作物を対象に、インターネット上に無断で掲載されたと知りつつダウンロードする行為を違法化して規制するのが柱。一方で「ネット利用者が萎縮する」との懸念に配慮し、軽微なダウンロードやパロディーを含む2次創作物のダウンロードは違法としない。
文化庁は報告書を踏まえ、通常国会で著作権法改正案の提出を目指す。
規制に慎重な有識者は検討会で、海賊版など悪質なケースを念頭に「著作権者の利益を不当に害する場合」などさらなる絞り込みを求めたが、対策の実効性が失われるとの反対意見も出た。報告書では判断を見送り、政府の今後の検討に委ねるとした。