受験指導の現場から

塾選びはここに気をつけよ 合格実績それとも講師?…「裏技」も伝授 (1/3ページ)

吉田克己
吉田克己

 非受験学年(小6・中3以外)の子どもがいる家庭の中には、「夏期講習会から初めて塾に通わせることにした」「9月から塾に通わせようと考えている」といった向きは少なくないだろう。

 後者であれば、まさに塾選びの真っ最中であり、前者であっても「9月以降どこの塾に通わせるか、まだ決めていない」という家庭もあるはずだ。

 そこで今回は、塾を選ぶ際にあまり考慮されていないであろう視点について、受験対策目的に限定して考えてみたい。

合格実績の見方は難しい

 塾選びの一般的な観点としては、たとえば以下のようなポイントを列挙できる。

  • 送迎も含めて通いやすいか
  • 経済的に大丈夫か
  • 講師のレベルが高いか(評判が良い講師がいるか)
  • 生徒の質はどうか(問題のある生徒、迷惑な生徒がいないか)
  • 個々の生徒に対する面倒見がよいか
  • 保護者とのコミュニケーション(進路指導など)がしっかりしているか
  • 子どもが気に入るか

 では、合格実績についてはどうか? 塾によっては、ポスターなどで合格者数を大々的にアピールしているところもあるが、規模が大きくなれば(生徒数が多ければ)“延べ”合格者数が多くなるのは当たり前であって、全校舎(教室)合計かつ重複合格がベースの延べ合格者数は、塾を選ぶ側にとってさほど重要ではない。実際、各種のアンケートなどを見ても、塾選びの決め手に合格実績を挙げる経験者は少数派である。

 「そうは言っても合格実績はとても気になる」ということであれば、「安打数」ではなく「打率」を見るべきだろう。我が子の第一志望校について、受験者数と合格者数、即ち「合格率」が分かれば理想的ではあるのだが、そうは問屋が卸さない。

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