【100歳時代プロジェクト】就業不能保険に注目 働けなくなったときへ備え (1/2ページ)

 「100歳時代」を迎え、人生が長くなれば、世代ごとにさまざまなリスクに直面し、万が一への備えが欠かせなくなっている。働き盛り世代の備えとして注目されているのが、生命保険会社が販売している「就業不能保険」だ。病気やケガなどで働けなくなったときに、給与のように毎月一定の給付金が支払われるもので、家族の生活を守る保障として加入者が増えているという。

「責任世代」に向けて

東京駅前の横断歩道を行き交う会社員ら。病気やけがで働けなくなった場合への備えは、今後ますます重要になってくる=東京都千代田区

東京駅前の横断歩道を行き交う会社員ら。病気やけがで働けなくなった場合への備えは、今後ますます重要になってくる=東京都千代田区

 「人生100歳時代になれば、できるだけ長く働いて、稼がないといけない。働けなくなり、収入がなくなったときのリスクもそれだけ大きくなるので、その備えはますます重要になっている」

 こう指摘するのは、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんだ。

 これまでの保険は、病気になったりケガをしたりしたときの治療費や介護費などの支出を保障するものが中心で、収入の減少をカバーするものは、少なかった。

 そこで、生保各社は働けなくなったときの生活費などへの不安に応えようと、就業不能保険の販売に力を入れている。

 太陽生命保険は平成28年に「働けなくなったときの保険」を発売。昨年4月にリニューアルした。

 従来はがん・急性心筋梗塞・脳卒中の3大疾病とケガを原因とする就業不能を対象としていたが、精神疾患を含むすべての病気に広げた。

 所定の就業不能状態または入院が30日継続した段階から早期就業不能給付金が、さらに180日継続すると就業不能年金が満了期間まで支払われる。保険期間は85歳まで設定することができる。

 同社営業企画部の原耕平部長は「家族を持つ働き盛りの20~50代の責任世代向けの商品。幅広い原因に対応し、早期の段階から保障を受けられるのが特徴となっている。入院が長引いたり、障害が残ったりして長期間働けなくなるリスクに備えられる」と、同保険の狙いを説明する。

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