SankeiBizの読者の皆さんにだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第46回はアメリカ在住でプライベートジェットCAとして乗務2年目の坪井ハンナがお送りします。
「プライベートジェット」「ビジネスジェット」と呼び方はさまざまですが、アメリカやヨーロッパでは非常にポピュラーな移動手段です。サイズも数人乗りの小型機からボーイング777のような大型機まで多種多様です。
今回は日本ではあまり馴染みのないプライベートジェットの世界を、ビジネスでの利用という切り口からご紹介したいと思います。
プライベートジェットが出張にぴったりな理由
アメリカは国土が広いため、長距離の移動は飛行機を利用する方が多くいらっしゃいます。
エアラインを利用する場合は最低でも出発の2時間前には空港に到着し、チェックインを済ませたりセキュリティー検査を通らなければいけません。また、航空会社の都合によってフライトがキャンセルされたり遅延する可能性もあります。
しかし忙しいビジネスマンは時間を無駄にしたくありませんよね。そこでプライベートジェットでの移動は非常に効率的なのです。
アメリカの大抵の主要空港にはFBOと呼ばれるプライベートジェット専用の施設があり、飛行機はそこに駐機します。一般ターミナルのような時間の規定もなく、お客さまは飛行機に車を横付けし、そのまま飛行機に乗り込むことができます。
思い立ったらすぐに飛び立つことができるのがプライベートジェットの利点なので、急な出張にも対応することができます。そのため、アメリカではたくさんの大企業が社用機としてジェットを保有しています。
空飛ぶ会議室
機体によりさまざまですが、機内ではWi-Fiや衛星電話を使用することができます。ドアで区切られたプライバシー重視の会議室やプリンター設備も充実しているのでフライト中での会議も可能です。PCのデータや映像などを会議室のモニターに映し出すことも可能です。まさに「空飛ぶ会議室」ですね。
サービスはどれもオーダーメイド
基本的に1機につき1名の客室乗務員が乗務します。