IT風土記

愛媛発 超高齢社会の課題を解決「見守り」ロボット (3/3ページ)

予想以上の高評価

 アンケート調査では、全員が「かわいい」「親しみが持てる」と評価。家族とのコミュニケーション以上にPaPeRo iとのコミュニケーションを楽しんでいることも分かってきた。利用者がPaPeRo iに愛着を持ち、「このまま実験を終えて、PaPeRo iを回収したら、お年寄りは寂しくなってしまうのではと心配になるほどでした」と、保健福祉部高齢介護課の松尾光晃副課長は語る。また、直接利用する高齢者だけでなく、離れて暮らす家族も親・祖父母の安否を日々確認できるサービスを高く評価。有料でも利用を継続したいという回答は10世帯のうち6世帯にも上った。

 「市がサービスを提供する上では受益者負担で利用してもらえるかどうかというところが大きなポイントだったのですが、6世帯というのは予想以上でした。このまま中断せずに続けられるようにすることが大事だと考えました」と保健福祉部の玉井宏治副部長は語る。実証実験のスタートからわずか半年で市が本格導入を決断するのは異例のスピードだ。

 NECはPaPeRo iをレンタル方式でサービス提供しており、西条市はNECからのレンタルを受けて高齢者宅に設置する。PaPeRo iの設定費などを含む初期費用の2分の1を市が負担し月額の利用料は6000円(税込み)。市は来年度、さらに20世帯にサービスを提供できるようにする考えだ。対象となるのは、家族が遠方で暮らす一人暮らしのお年寄り。市によると、対象となる高齢者は約5300人いるという。高齢者のニーズや財政的な負担などを考慮しながらサービスの拡大を検討するという。

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