健康増進やダイエットブームの中、スポーツジムをめぐるトラブルが多発していることが、国民生活センターへの取材で分かった。同センターによると、平成29年度のスポーツジムなどに関する相談件数は前年度より300件以上増加。解約をめぐる相談が目立っており、センターも解約条件の確認など慎重に契約するよう呼びかけている。
「1カ月で5キロはやせる。効果が出ない場合は全額返金する」-。九州地方に住む40代の女性は、ダイエット専門のトレーニングジムスタッフの言葉を信じ入会金など計約20万円を支払い、ジム通いを始めた。
施設内に設置されたマシンを使って1時間にわたる筋力トレーニングに励んだほか、糖質を抑えた食事制限を続けた。だが、1カ月経過しても約束された減量効果が出ないうえ、返金されるはずの20万円も戻ってこなかった。
この女性同様、スポーツジムをはじめ、フィットネスクラブや体操教室、ヨガ教室などに関する相談件数は増加傾向にある。相談件数をまとめたセンターによると、今月12日現在で、29年度は3553件(28年度3227件)。2346件だった20年度と比べると、約1.5倍に増加している。