欄外は情報の宝庫、情報あふれる「時刻表」 謎のご注意が上越線ページに!? (1/3ページ)

延々と続く土合駅の階段。下りホームははるか下。途中で休憩する人も
延々と続く土合駅の階段。下りホームははるか下。途中で休憩する人も【拡大】

  • 「日本一のモグラ駅」を標榜する土合駅。多くの観光客が訪れる
  • 延々と続く土合駅の下りホームへの階段。駅舎とホームの標高差は約70メートルある
  • 「日本一のモグラ駅」を標榜する土合駅。多くの観光客が訪れる

 時刻表は情報があふれている。JR線のダイヤ、路線図、運賃計算などの営業案内だけでなく、全国の私鉄、バス、そして航空機の時刻も載っている。全国の旅館、ホテルの名称や電話番号もある。それらの本文部分のほか、旅に必要な知識が欄外にも掲載されている。そこには謎の注意書きも含まれている。(鮫島敬三)

 「国鉄監修 交通公社の時刻表」の昭和52年10月号の欄外情報を見てみよう。定期運行ではない季節列車の予定運転日、遠回りして目的地に向かう列車に乗る場合、短い方の経路の乗車券が使えるといった説明が随所に見られる。そして「高崎線・上越線・信越本線下り」のページには謎の「ご注意」がある。「土合駅の改札は下り列車に限り、発車10分前に打ち切りとなります」。いったいどういうことだろうか。

 理由を明かすと、JR東日本の上越線にある土合駅(どあい=群馬県みなかみ町)の改札から浦佐や新潟方面に向かう下りホームまで10分ほどかかるためだ。高崎や上野方面の上りホームは、普通に改札口からすぐにあるが、下りホームはトンネルの途中にあり、延々と階段を下って行かねばたどりつけない。

「日本一のモグラ駅」