43歳のオッサンは26歳の君を批判しない この世がクソゲーでも向き合うのが中年だ (1/3ページ)

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【常見陽平のビバ!中年】

 「ちょ、待てよ」

 元SMAP構成員の木村拓哉を象徴する台詞である。若い頃はジャニーズ事務所への入所を考えた私としては、キムタクを勝手にライバル視している。

 ただ、40代になり、SMAPも解散した今、木村拓哉はいつまでクールなキムタク像を守り続けなくてはならないのかと考えることがある。

 同じことが、B’zの二人に対しても言える。二人とも50代で中年もいいところだが、我々が10代の時に出会ったB’z像を今も守り続けているように思う。

 もっとも、キムタクやB’zから学ぶべきこともある。常に一線に立ち続けること、ぶれないことだ。「ZERO」になることを選ばず、前に進んでいるのだ。

 数年前、40代に突入したときには、全然「不惑」という感じがしなかった。「ゆるぎないものひとつ」でもあればよかったが、そうはならなかった。ただ、年を重ねるうちに、だんだん「不惑」になってきたような気がする。

◆43歳の私はこの若者を批判する気にもなれない

 そんな中、シシド・カフカ似の超絶美人編集者K嬢から、「現代ビジネスでバズっていた、この記事について、中年なりのコメントをください」というお題を頂いた。「愛のバクダン」とも言える、なかなかの重い宿題だった。この記事だ。

▼日本が中国に完敗した今、26歳の私が全てのオッサンに言いたいこと(藤田祥平氏)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53545

 いかにも「意識高い系若者」VS「若き老害系中年」という対立構図でアクセスを稼ごうという編集者の意地汚い意図を感じてしまった。彼女もまた26歳だ。なんだろうこの「Bad Communication」は。ただ、「裸足の女神」からの依頼ということで応えることにしよう。「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」のだ。

私はこの若者を批判する気になれない