コンビニの「サラダチキン」を食べるバカ 幸せになれない「ダイエット教」の呪縛 (3/4ページ)


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 だいたい、ジムに行ったり、皇居の周辺を走ったりすると、基本的には「オレのほうが足が速い」やら、「ワシのほうがさらに重いバーベルを上げられる」やら、「私の着ているウエアのほうが高い」などと、自分のまわりが他人との競争だらけになってしまうのである。体を鍛えなければ、体重を減らさなければ、といった課題は、自然と見知らぬ他人との競争を強いられる状況をもたらし、それがストレスにつながっていく。

 体型よりも仕事の実績

 そりゃ、アスリートや俳優、モデルであれば、均整の取れた体を作り上げる必要があるだろう。しかし、ビジネスマンに関していえば、基本的には頭脳さえしっかりしていればなんとかなる。デブでも実績さえあれば、周囲は信用してくれるもの。現在の過度なダイエット志向に振り回されがちな状況を、私は非常に問題視している。

 私が毎週出入りしている雑誌の編集部には「入稿メシ」と呼ばれる弁当がよく置かれている。これを編集者やライター、デザイナーが食べるのだが、かなり白米が残されているのだ。では、彼らがみな均整の取れた体なのか? というと、まったくそんなことはない。

 年相応に中年太りは多いし、女性であっても「オレよりも体重、重そうだな」という人はそれなりにいる。量が多過ぎて残さざるを得ないのであれば仕方がないのだが、「痩せなくちゃ」「炭水化物をたくさん食べちゃダメよね」という強迫観念で白米を残しているのであれば、そこまで無理をしなくてもいいのでは、と思うのである。

 不気味な「ダイエット教」からの決別

 観察してみると、弁当の炭水化物を残す人は案外おやつをバカバカ食っていたり、コーヒーチェーンの生クリームが乗っかったようなコーヒーもどきのドリンクを摂取していたりする。食事の炭水化物をちょっとばかり少なくしようが、一日あたりの摂取カロリーが多ければ体重が増えるのは当たり前だ。

「ダイエット信仰」は終わりにしよう

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