【上州この人】土に還れる「紙の骨壺」を考案 円福寺住職・大谷良海さん(63) (1/3ページ)

紙の骨壺を納めた墓地を見守る大谷住職=円福寺(高崎市八幡原町)
紙の骨壺を納めた墓地を見守る大谷住職=円福寺(高崎市八幡原町)【拡大】

 考案した「紙の骨壺」が話題になっている。骨壺を40センチ四方の区画に埋め数年かけて地中で分解されることで土に還れるというこの自然葬が、子世代に負担をかけたくないと願う人々からの支持を得た。現代のライフスタイルにマッチした葬送方法を提案し続ける住職に今後の目標などを聞いた。

 --「円福寺」で住職になった経緯は

 「30歳のとき、住職だった父が病気になり、医者に行くと、もうだめかも-と宣告された。父の『住職になったらいい』という言葉で高野山へ修行に入った。小さい頃は住職になるなんて考えていなかったが、実は父が用意した土俵の上に置かれていたのかも。3人兄弟の末っ子で、当時父が住職を務めていた無住の円福寺を継いだ」

 --紙の骨壺を思いついたきっかけは

 「遺骨を地中にそのまま埋め、木などを目印にする『樹木葬』がきっかけ。岩手のお寺で始まったが、その後散骨など、変わった葬送方法が注目されるようになった。檀家さんも興味を持っていたので、それらを見学するうち、7~8年前に、知り合いが作っている結婚式用の紙の寄せ書きだるまを見てひらめいた。

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