「算数嫌いの子」は親が原因だった よかれと思ってやっていた「間違った教え方」 (4/6ページ)

2017.6.4 13:07


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 Case3 「小3で『つるかめ算』を教えています」

 つるかめ算は中学受験の典型的な問題で、特殊算といわれるものの一つです。中学受験を少しでも有利に進めたいと、先取りして勉強させる親がいますが、つるかめ算のような文章題を小3で解かせるのは危険です。小3はまだ文章の読解力が育っていない時期。長めの文章題を解かせようとすると、問題文の内容を理解せずに、出てくる数字をいじって答えを出したり、解法を丸暗記したりするよくない癖がついてしまいます。

 中学で習う方程式や三平方の定理などを小学生に教えるなど、先取りさせたがる親もいます。しかし、それもかえって算数を不得意にさせてしまうことにつながります。計算の先取りはよいのですが、子供の発達段階に合わない先取り学習はよくありません。

 ちなみに方程式や三平方の定理は、数学を解くうえでの“便利な道具”です。便利な道具を早くから与えてしまうと、自分で工夫する習慣が身につかなくなってしまいます。

 算数では制限された道具しかないため、解くには工夫が必要です。だから、賢くなるのです。中学受験の算数はその最たるもの。少ない道具でどこまで考えられるかを問われます。

 また、算数が好きになり、自発的に取り組もうとする原動力は、試行錯誤の末に答えにたどり着いたときの感動です。“便利な道具”はその感動も奪ってしまいます。

ひっ算せずに暗算すべき

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