世界で一番祝祭日が多い日本、実は「休みすぎ」なのか? (1/4ページ)

 長時間労働が社会問題になるほど「休めない」というイメージが強い日本だが、欧米やアジア諸外国と比べ、本当に休日は少ないのか? 各種データをもとに検証してみよう。

 休むために働く国、体調不良でも働く国

 「『日本はなぜ、これほど休みが多いのか?』と、どの企業でもグローバル本社の人事担当者から聞かれました」

 米国、ヨーロッパ、アジアに本社を持つ複数の企業で日本法人の人事責任者を務めたことがあるリブ・コンサルティングの山口博氏は当時を振り返ってこう語った。

 長時間労働が社会問題になるほど休めないイメージが強い日本なのに、これは一体どういうことなのだろうか。

amanaimages=写真

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 実は日本の祝祭日の日数は、諸外国と比べて群を抜いて多いのだ。バカンス大国と呼び声の高いフランスが年間9日、米国が10日だが、日本は欧米勢より1週間以上長い17日。同じアジア勢の香港が13日、シンガポールが11日と続く(図1)。

 この祝祭日の多さが冒頭の外国人社員の発言につながっているのだ。

 対して有給休暇についてはどうか。

 フランスでは有休付与数、消化数とも30日で100%消化している。ほかの上位はスペイン、ブラジル、オーストリア、イタリアと総じてヨーロッパが多く取得している。日本は付与数20日、消化数10日。取得率50%。韓国は日本よりさらに少なく、アジアはヨーロッパに大きく水をあけられている。

意外に有休が少ないのが米国は「総じて休んでない国」