なぜ「高収入≠高貯蓄」なのか?
「もう少し収入が高かったならなぁ」
多くの方が日々、そう感じているのではないでしょうか。家計相談を承っているファイナンシャルプランナー(FP)の私も何度も思ったことがあります。
もう少し収入が高かったら--
・欲しいものが買えるのに、
・いろんなところへ旅行に行けるのに、
・おいしいものをたくさん食べられるのに、
・教育費の心配はないのに、
・老後だって安心できるのに、
・もっといい暮らしができるのに……
ところがどうして、仮に収入が上がったら、きっとこう思うことでしょう。
「もう少し収入が高かったならなぁ」と。
なぜ、私がこう思うのか。それには理由があります。家計診断をしていると、ある事実に気が付くのです。「高収入≠高貯蓄」であることです。たくさん稼いでいる人が、必ずしもたくさんお金を持っているとは限らないわけです。
世帯収入が軽く1000万円を超えていても、貯蓄は数百万円程度とか。高収入なりの高支出家計となり、冒頭のセリフの繰り返しになってしまう……。高収入であるにもかかわらず、満足度は低く、常に足りないことを嘆き、将来に不安を感じています。他人からうらやましがられるほど稼いでいるのに、幸せではないのです。