「類似性の高い身近な他者」が“少しだけ優位な場合”というのがポイントで、例えば、全国的に活躍するぶっちぎりにすごい成功者などに対してはあまり嫉妬心が起きません。一方で、自分と同じ会社の身近な同僚のちょっとした仕事の成功には、はげしく嫉妬してしまうということです。
これは、なんとも面倒くさい話です。
境目は「自尊心」
そもそも、僕たちはなんで「他者の優位」に対して嫉妬してしまうのでしょうか。
海外のある研究によると、「他者の優位」は自分の「自尊心」というものを激しく脅かしてしまうようです。つまり、嫉妬心は自分を守ろうとする“防衛反応”の一種だというのです。
そして、その嫉妬心が「死ねばいいのに」といったマイナスのものになるか、「僕も頑張ろう!」というプラスのものになるかにも、「自尊心」が大きく関わっています。簡単にいうと、自尊心が低い人は、「他者の優位」に対して拒否や攻撃といったネガティブな行動を起こしやすく、一方で自尊心が高い人は、挑戦的でポジティブな行動を起こしやすいというわけです。