中国の旧正月にあたる春節(8日)前後の大型休暇が目前に迫り、大阪・ミナミの商店街では売り上げ増など経済効果への期待が高まっている。会話のサポートをはじめ、世界無形文化遺産に選出された「和食」の売り込みなど、受け入れる側の対応はヒートアップ。ただ、一方でそうした状況に対し、爆買いへの「外国人客優遇」との意見も寄せられ始めているといい、「爆買い客を取り込むと、日本人客の足が遠のく」というジレンマが広がっている。(井上浩平)
和食売り込み
「無形文化遺産に登録された和食に欠かせない、お出汁をつくることができる昆布を、豊富に取りそろえています」
ミナミの中でも最もにぎわう商店街の一つ、戎橋筋商店街(大阪市中央区)にある創業約170年の昆布店「をぐら屋大阪戎橋筋」は4日、春節に備えるため中国語と英語を併記したボードを店頭に設置した。また、爆買い客の取り込みに向け、中国語が話せる店員を置くなど工夫して売り上げを伸ばしているという。
爆買い客をいかに取り込むか。各店舗ではそのことへの“必死さ”が年々高まっている。