今年の就職活動をめぐっては問題点が噴出し、日程の見直しを余儀なくされた。加えて経団連の指針は加盟企業にしか拘束力がないことが明確になり、就活日程指針は“有名無実”になりつつある。相次ぐルール変更で生じたさまざまな混乱は学生にしわ寄せされる形だが、解決策はなかなか見いだせない。
今年の日程変更は2013年11月に、「学生の学業の時間を確保したい」とする政府が、産業界の450団体へ要請したことがきっかけ。しかし、ほとんどがこれに応じず、経団連の榊原定征会長によれば「唯一応じたのが経団連」という状況だった。
今年は面接解禁が前年より4カ月遅くなったが、優秀な学生を囲い込んでおきたい外資系や経団連非加盟企業がほぼ例年と同じ日程で面接を開始。通常は大企業の面接が一段落してから始める中小企業も8月の解禁前から面接を行った。