体内の酸化を抑えるには、メタボにならないよう腹八分目の食事と速歩などの有酸素運動が重要となる。加えて、抗酸化力を上げる生活習慣も大切。赤ピーマンなどビタミンCを多く含む食品の摂取のほか、山門学部長の研究では「ブラックのコーヒーを1日3杯以上飲む男性と紅茶を飲む習慣がある女性の酸化が抑制されるとのデータが出ている」という。
■「さび」を作る活性酸素
脳や筋肉の細胞が活動する際、酸素を使ってエネルギーを作り出すが、そのとき、正常細胞を傷つける活性酸素も発生する。通常は体内で処理され、睡眠や休息中に元の状態に戻るが、仕事の多忙などで過剰に発生したり、内臓脂肪の蓄積で除去能力が低下すると処理が追いつかず、体内の酸化度が上昇する。鉄が酸化するとさびるように、活性酸素は体にとってさびを作る原因となる。機器の進歩で酸化度を測定できるようになり、最近では疲労が酸化の症状の一つであることが分かっている。