【松岡賢治のマネーtab】
金融市場の金利低下の勢いが止まらない。日本の長期金利(10年物国債の利回り。以下同)は、3月17日に0.345%まで低下。13年4月以来の低水準となっている。
金利低下は日本だけにとどまらず、世界の主要市場でも起きている。12月中旬時点、ドイツの長期金利は一時0.62%へ、また、スイスの長期金利は日本よりも低い0.25%台をつけ、それぞれ過去最低を更新した。15年に中央銀行による政策金利の引き上げが想定されている米国の長期金利も、2%前後の動きが続いている。これまで、世界の金融市場は“超低金利状態”にあると散々言われてきたが、ここにきて、さらなる金利低下が進んでいる格好だ。
金融市場の解説が長くなってしまったが、こうした足元の金利低下は、今後、住宅ローンに影響を及ぼすことが考えられる。具体的には、さらにローン金利が下がる可能性が高い。
日本の長期金利の過去最低水準は、13年4月5日に記録した0.315%。ただし、このときは、瞬間的な動きとなり、住宅ローン金利に与えた影響は限定的だった。しかし、今回の金利低下は、ここから先、さらに継続すると考えられる。