大学で学生に100円で朝食を提供する動きが広がっている。学生の生活リズムの改善や午前中の講義への出席率向上などがねらいだが、廉価でしっかりと食べられるとあって、学生はもちろん、1人暮らしを心配する親からも好評だ。
安くてたくさん
「このボリュームで100円は安い!」。筑波学院大(茨城県つくば市)経営情報学部3年の太田あかりさん(20)は、ご飯を片手に麻婆豆腐やシューマイ、春雨などをほおばりこう語った。
筑波学院大が「快適な学生生活の一環」として、学食で日替わりの100円朝食を導入したのは4月15日。亀田千里准教授は「1、2限目の講義に間に合わせるため朝食を抜く学生がいるが、今は講義の前に1日20~30人が利用している」と手応えを口にする。
学生の過半数が1人暮らしという立命館大(京都市)でも昨年12月から、同市と滋賀県草津市の両キャンパスの学食で100円朝食を導入した。学生からは「100円ならコンビニのパンより安い」などと好評で、「4月は1日平均で836食が出て、前年同月の約3・7倍」(広報課の河口真衣さん)という。