東京タワー、ライトアップ誕生までの苦闘 照明デザイナー・石井幹子さん (1/5ページ)

2014.5.4 18:08

「ライトアップは人に元気を与えるもの」と話す石井幹子さん(宮川浩和撮影)

「ライトアップは人に元気を与えるもの」と話す石井幹子さん(宮川浩和撮影)【拡大】

  • 2020年東京五輪・パラリンピック開催決定を祝い、五輪カラーに染められた東京タワー=平成25年12月15日(早坂洋祐撮影)

 ■心寄せる「現代のお灯明」

 「昼より夜の方がきれい」って言われたい

 首都の夜景のシンボル、東京タワー。電波塔としての役割は東京スカイツリーにほぼ譲っても、その姿に安らぎを感じ、心を寄せる人は多いことだろう。でも、若い読者は信じられるだろうか。かつて東京タワーは、日没とともに夜闇に紛れるように立っていたことを。時代が昭和から平成に変わるとき、初めて東京タワーを美しく照らしたのは照明デザイナー、石井幹子さん(75)だ。ライトアップ誕生までの苦闘と、その後の進化について明かしてくれた。(聞き手 黒沢綾子)

 平成元年1月9日。東京タワーのライトアップが正式に始まった日です。25年前ですから、以前の夜景を知らない人が増えるのも当然でしょう。

 《年号が平成に改まるとともに夜空を見上げた人々は驚いたという。東京タワーが輝いていたからだ。それは、新しい時代の幕開けを印象づけた》

 思えば東京タワーが完成した昭和33年、私は芸大生でした。映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で描かれたように、徐々に高くなってゆくタワーは戦後復興の象徴。皆こぞって展望台に上がっては、「東京じゅうが見渡せる」と喜んだわけです。

パリのエッフェル塔に比べ、東京タワーは骨組みが華奢

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